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ステップワゴンRG1が加速時にガクガクする原因は?失火の点検方法と修理事例

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愛車のステップワゴンRG1で、アクセルを踏んで加速するとエンジンがガクガクして、スムーズに加速しなくなりました。

さらに、アイドリング中にもエンジンが少し振れるような症状が出ています。

このような症状が出た場合、考えられる原因のひとつが、スパークプラグやイグニッションコイルなどの点火系統の不具合による「失火」です。

私は元自動車整備士として、ディーラーで19年、民間整備工場などで11年、合計30年間の整備経験があります。

今回は、その経験をもとに整備工場へ持ち込まず、自分で原因を調べることにしました。

実際に点検を進めたところ、2番シリンダーの失火が疑われ、最終的にはイグニッションコイルを交換することで症状が改善しました。

この記事では、ステップワゴンRG1が加速時にガクガクする原因と、点火系統の点検方法、故障箇所を特定するための考え方を、実際の修理事例を交えて解説します。

目次

ステップワゴンRG1が加速時にガクガクする原因

アクセルを踏んで加速するときに車がガクガクする、アイドリング中にエンジンが振動するといった症状がある場合、さまざまな原因が考えられます。

主な原因は次のとおりです。

  • イグニッションコイルの故障: 点火に必要な高電圧を十分に発生できず、失火する。
  • スパークプラグの不具合: 電極の摩耗や汚れ、プラグの劣化などによって正常に点火できなくなる。
  • インジェクターの不具合: 燃料の噴射量や噴射状態に問題が生じ、燃焼が不安定になる。
  • シリンダーの圧縮不良: バルブやピストンリングなどに問題があり、正常な燃焼ができなくなる。
  • 吸気系統の不具合: 二次エアの吸い込みなどによって混合気が適切な状態にならなくなる。

このほか、燃料供給系統やセンサー類の異常なども原因として考えられます。

今回のステップワゴンRG1では、加速時のガクガクに加えてアイドリング中にもエンジンの振動があったため、まず点火系統の失火を疑いました。

失火とは、シリンダー内で混合気が正常に燃焼しない状態のことです。1気筒でも正常に燃焼しなくなると、エンジンの回転が不安定になり、加速不良や振動につながることがあります。

なお、エンジン警告灯が点灯している場合は、OBD2診断機で故障コードを読み取ることで、原因を絞り込む手がかりが得られます。

まずは失火しているシリンダーを特定する

点火系統の不具合を疑った場合、最初に確認したいのが、どのシリンダーで正常な燃焼が行われていないかという点です。

ステップワゴンRG1は、イグニッションコイルとスパークプラグを使用する点火方式なので、それぞれの状態を確認していくことにしました。

整備工場であれば、OBD2診断機を使って故障コードや失火に関するデータを確認できる場合があります。

今回は診断料を節約するため、自分で点検できる範囲から原因を絞り込むことにしました。

で、その方法はパワーバランステストという方法です。

パワーバランステストとは?

パワーバランステストとは、各シリンダーの燃焼状態を比較し、正常に働いていない気筒を特定するための点検方法です。

一般的には、各気筒の燃焼への寄与を一時的に変化させ、そのときのエンジン回転数や振動の変化を確認します。

正常に燃焼しているシリンダーの働きが弱まれば、エンジン回転数が低下するなどの変化が現れます。一方、すでに失火しているシリンダーでは、変化が小さいことがあります。

パワーバランステストを行う時の注意点としては、イグニッションコイルのコネクタを外すやり方では、未燃焼ガスが触媒に流れ込んでしまいトラブルの原因となってしまう可能性もあるので、インジェクターのカプラーを抜いて燃料を一時的にストップする方法が安全です。

ステップワゴンRG1のイグニッションコイルを点検する

まず、イグニッションコイルにアクセスできるように、エンジン上部のカバーを取り外します。

今回の車両では、カバーを固定している10mmのナットを4個外すと、カバーを取り外すことができました。

カバーを外すと、イグニッションコイルが見えるようになります。

イグニッションコイルは、10mmのボルト1本で固定されていました。

ボルトを外す際には、場所によってはメガネレンチが使いにくいため、ソケットレンチとラチェットレンチ、エクステンションバーがあると作業しやすくなります。

今回のようにエンジンルームの奥まった位置にあるボルトでは、長すぎるエクステンションバーがボンネットなどに干渉する場合もあります。

そのため、長さの異なるエクステンションバーがセットになった工具を用意しておくと便利です。

DIYで整備する場合は、ソケット、ラチェットレンチ、エクステンションバーが一式になった工具セットでも、基本的な作業に対応できます。

なお、工具を使用する際は、エンジンを停止してキーを抜き、必要に応じてエンジンが冷えていることを確認してください。コネクターの取り外しや点検方法についても、車両の整備要領に従って作業します。

2番シリンダーの失火が疑われた

今回の点検では、パワーバランステストをする時にインジェクターの位置が手が入りづらい箇所だったので、やむなくイグニッションコイルのコネクターを外す方法で行ったのですが、先にお伝えしたようにこの方法では未燃焼ガスが触媒に流れこんでしまう危険性があるのでおすすめはできません。

自分の車だし、プロの整備士だったので慣れていることもあって実施したわけです。

で、その結果ですが、2番シリンダーが正常に燃焼していない可能性が高いことがわかりました。

ただし、この段階でわかるのは、あくまでも2番シリンダーの燃焼に問題があるということです。

原因がイグニッションコイルなのか、スパークプラグなのか、それともシリンダー自体に問題があるのかは、まだ判別できません。

ここからは、原因をひとつずつ切り分けていく必要があります。

イグニッションコイルとスパークプラグのどちらが原因?

失火しているシリンダーが特定できたら、次はイグニッションコイルとスパークプラグのどちらに問題があるのかを確認します。

1. イグニッションコイルを別の気筒と入れ替える

原因を切り分ける方法のひとつが、疑わしいイグニッションコイルを正常な気筒のものと入れ替え、症状が移動するかどうかを確認する方法です。

例えば、2番シリンダーのイグニッションコイルを1番シリンダーのものと入れ替えたとします。

その後、適切な診断方法で燃焼状態を確認します。

  • 不具合が1番シリンダーに移動した場合: 入れ替えたイグニッションコイルの故障が疑われます。
  • 不具合が2番シリンダーに残った場合: スパークプラグやインジェクター、圧縮不良、配線など、別の原因が考えられます。

ただし、コイルを入れ替えただけで故障が確定するわけではありません。コネクターの接触不良なども考えられるため、必要に応じて追加点検を行います。

また、取り外しや取り付けはエンジン停止状態で行い、再始動後の確認は車両の整備要領に従って安全に実施してください。

2. スパークプラグの状態を確認する

イグニッションコイルに問題が見つからない場合は、スパークプラグを点検します。

スパークプラグを取り外し、次の点を確認します。

  • 電極が摩耗していないか
  • 電極や碍子に損傷がないか
  • カーボンなどの汚れが付着していないか
  • オイルや燃料で濡れていないか
  • 指定されたプラグの種類や熱価が使用されているか

プラグの状態によっては、正常に火花が飛ばず失火することがあります。

ただし、プラグの外観だけで良否を完全に判断することはできません。必要に応じて適切な点火試験を行い、交換時期や車両メーカーの指定も確認します。

また、スパークプラグを外した状態でイグニッションコイルを作動させ、火花の有無だけで故障を判断する方法は避けてください。高電圧や燃料蒸気による危険があるため、専用の点火試験器などを用いた適切な手順が必要です。

イグニッションコイルとプラグに異常がなければ?

イグニッションコイルとスパークプラグに問題が見つからない場合は、ほかの原因を調べます。

1. コンプレッションを測定する

シリンダーの圧縮圧力が低下していると、混合気を正常に燃焼させることができず、失火や出力低下につながります。

考えられる原因には、バルブの密閉不良、ピストンリングの摩耗、シリンダーの損傷などがあります。

コンプレッションゲージを使用すれば、各シリンダーの圧縮圧力を測定できます。

測定値はエンジンの仕様や測定条件によって変わるため、ステップワゴンRG1の整備資料に記載された基準値や、各気筒の圧力差を確認することが大切です。

コンプレッション測定の具体的な手順については、以前に書いたこちらの記事も参考にしてください。

「エンジンのコンプレッション測定方法|正しい測り方と基準値・低い原因まで解説」

2. インジェクターや配線を点検する

圧縮圧力に問題がなく、点火系統にも異常が見つからない場合は、インジェクターや配線などの点検を進めます。

インジェクターに詰まりや作動不良があると、燃料が適切に噴射されず、正常な燃焼ができなくなることがあります。

また、インジェクターの電気回路やイグニッションコイルの配線に異常があれば、部品自体が正常でも失火する可能性があります。

この段階では、故障コードやライブデータ、電気回路の測定結果などを組み合わせて診断するのが確実です。

点火系統と燃料系統のどちらにも異常がないように見える場合でも、吸気漏れやセンサーの異常などが原因となることがあります。

今回のステップワゴンRG1はイグニッションコイルの交換で改善

今回のステップワゴンRG1では、2番シリンダーの失火が疑われたため、イグニッションコイルの故障を中心に原因を調べました。

結果として、イグニッションコイルの不具合と判断できたため、新品に交換しました。

その結果、加速時に発生していたガクガクする症状と、アイドリング中のエンジンの振動が改善しました。

今回のように、加速時の不調とアイドリング時の振動が同時に発生している場合、点火系統の失火は疑うべき原因のひとつです。

ただし、同じような症状でも、必ずイグニッションコイルが故障しているとは限りません。

故障コードの確認や失火気筒の特定を行い、スパークプラグ、イグニッションコイル、圧縮圧力、インジェクターなどを順番に確認することで、原因を絞り込むことができます。

まとめ|ステップワゴンRG1の加速不良は原因の切り分けが大切

ステップワゴンRG1がアクセルを踏んだときにガクガクする、アイドリング中にエンジンが振動するといった症状がある場合、点火系統の失火が原因になっている可能性があります。

今回の点検と修理で重要だったポイントをまとめます。

  • 加速不良やエンジンの振動が発生したら、まず失火の可能性を考える。
  • OBD2診断機で故障コードや失火情報を確認すると、原因を絞り込みやすい。
  • イグニッションコイルとスパークプラグは、故障原因として確認したい部品。
  • コイルを別の気筒と入れ替えて症状が移動するか確認する方法もある。
  • 点火系統に問題がなければ、圧縮不良やインジェクター、配線、吸気系統なども点検する。

エンジンが大きく振動する場合や、エンジン警告灯が点灯している場合は、触媒などを傷めるおそれがあるため、走行を続けず安全な場所に停車し、必要に応じて整備工場へ相談してください。

自分で点検する場合も、無理に原因を決めつけず、安全を確保しながらひとつずつ確認していくことが大切です。

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この記事を書いた人

ガレージノート管理人
元自動車整備士(経験約30年)

ディーラーで19年、民間整備工場で約11年勤務。
自動車整備士国家検定2級。トヨタ検定1級。

エンジン不調・異音・足回りトラブルなど多数の診断・修理を経験。

このブログでは、実体験をもとに初心者でも分かるように解説しています。

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