MENU

定期点検後にエンジンから白煙?原因はラジエター破損だった実体験

このサイトは広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。

「定期点検に出した直後なのに、車の前から白煙が出た…」

そんな状況になると、「点検ミスでは?」「整備不良?」と不安になる方も多いと思います。

しかし、実際には点検時には異常がなくても、ラジエターは突然破損することがあります。

今回は、私が整備士時代に実際に経験した「定期点検後にラジエターが破裂し、最終的にオーバーヒートでエンジン損傷にまで発展した事例」を紹介します。

同じような症状で悩んでいる方の参考になれば幸いです。

目次

定期点検後に「車の前から煙が出ている」と連絡

昔、勤務していた整備工場で定期点検を終えた車両をお客様へ納車した直後のことです。

しばらくしてお客様から、

「車の前から煙が出ている」

という連絡が入りました。

急いで現場へ向かい車を確認すると、エンジンルームから大量の水蒸気が発生しており、冷却水が漏れて走行不能な状態になっていました。

白煙のように見えていたものの、実際には漏れた冷却水が高温のエンジンにかかって蒸発した“水蒸気”でした。

原因はラジエターコアからの冷却水漏れ

車を工場へ搬送して点検したところ、原因はラジエター本体でした。

ラジエターのコア部分(網目状になっている部分)に亀裂が入り、そこから冷却水が漏れていたのです。

ラジエターはエンジンの熱を冷却する非常に重要な部品です。

ここが破損すると冷却水が急速に失われ、短時間でオーバーヒートに発展する危険があります。

特に経年劣化したラジエターは、走行中の振動や熱膨張によって突然破裂することも珍しくありません。

補足:実際に自分の車も突然ラジエターが破裂した経験があります。

仕事の帰り道に雨も降っていないのに突然車のフロントガラスに水滴が落ちてきました。なんだろう、と思っていたらいきなりボンネットから白煙が吹き出してきたので驚きましたが、仕事がら原因はすぐにわかり、ボンネットを開けたらラジエターから水蒸気が吹き出していました。

整備士という職業上落ち着いて対処できたのですが、一番やってはいけないことはすぐにボンネットを開けてしまうことです。

エンジンルーム内には、たくさんの水蒸気が溢れているので、すぐにボンネットを開けるのは火傷の危険もあります。エンジンを止めてある程度白煙が落ち着いてからボンネットを開けるようにしましょう。

まずはラジエター交換を実施

この時点では、エンジン内部までダメージが及んでいるか判断できませんでした。

そのため、まずはラジエターを交換して正常に冷却できる状態へ戻すことに。

ただし、もしエンジン内部まで損傷していた場合には高額修理になる可能性があります。

そのため今回は、修理費用を抑えるために中古ラジエターを使用しました。

さらに、念のためサーモスタットも同時交換。

ここまで交換すれば通常であれば冷却系統は正常に戻るはずです。

修理後の試運転で再び水温上昇

ラジエター交換後、エンジンを始動。

暖機中は特に異常なし。

「これなら大丈夫そうだ」

と思いながら試運転へ出たのですが、走行を続けるにつれて徐々に水温が上昇。

最終的には水温計がレッドゾーンまで達してしまいました。

この時点で、単なるラジエター故障ではなく、すでにエンジン内部へダメージが及んでいる可能性が高くなりました。

ヘッドガスケット抜けを確認

工場へ戻ってから、ヘッドガスケットリークテスターで点検を実施。

*ヘッドガスケットリークテスターとはエンジンから出る排気ガスが冷却水に混ざっているかどうかを調べるテスターです。ヘッドガスケットリークテスターについての詳細はヘッドガスケットが抜けた時の見極め方の記事で解説しています。

すると、テスター液が見事に黄色へ変色。

これは燃焼ガスが冷却水側へ漏れている証拠で、ヘッドガスケット抜けの典型症状です。

つまり、ラジエター破損によるオーバーヒートが原因で、エンジン内部まで損傷していたということになります。

オーバーヒート後は修理費用が高額になりやすい

ここから先は、

  • シリンダーヘッド脱着
  • ヘッド歪み測定
  • 面研(ヘッド研磨)
  • ヘッドガスケット交換

など、大掛かりな作業が必要になります。

さらに重症の場合には、

  • ピストン損傷
  • シリンダー傷
  • エンジン載せ替え

まで発展するケースもあります。

オーバーヒートは「少し水温が上がっただけ」と軽く見られがちですが、実際にはエンジンに致命傷を与える危険なトラブルです。

今回のケースでも、修理費用を考えると「車を買い替えたほうが現実的」という判断になりました。

👉「年式の古い車、走行距離の多い車は修理費用が高額になった場合、高額な修理費用を払っても、後々また別の場所が壊れるリスクは残ります。

修理費が高額になる場合は、売却という選択肢も検討してみましょう。
元整備士の視点でおすすめの車買取サービスを比較しています。

おすすめ車買取サービス3社を徹底比較

なぜ定期点検で異常が見つからなかったのか?

ここで気になるのが、

「点検時にラジエター異常は分からなかったのか?」

という点だと思います。

しかし、ラジエターは“突然壊れる部品”でもあります。

定期点検時に冷却水漏れが無く、圧力保持も正常なら、異常を発見できないケースは珍しくありません。

実際、古いラジエターは走行中の振動や温度変化で突然亀裂が入ることがあります。

ラジエターテスターを使えば防げた?

ラジエターには「ラジエターテスター」という点検工具があります。

これは冷却系統へ圧力をかけ、水漏れが無いか確認する工具です。

ただし、定期点検では通常そこまでの加圧点検は行いません。

理由は簡単で、劣化したラジエターに圧力をかけると、その場で破裂してしまう可能性があるからです。

つまり、

  • 点検時には正常
  • その後に突然破損

ということは実際に起こり得ます。

今回のケースも、たまたま点検後のタイミングで症状が発生したという事例でした。

定期点検後に白煙が出た時の注意点

もし定期点検後に、

  • 車の前から白煙が出る
  • 甘い臭いがする
  • 水温計が上がる
  • 冷却水が減る

といった症状が出た場合には、すぐに走行を中止してください。

オーバーヒート状態で走り続けると、今回のようにエンジン内部まで損傷し、修理費用が大幅に高額になる可能性があります。

「少しだけなら大丈夫」は非常に危険です。

まとめ

今回の事例では、

  1. ラジエターコア破損
  2. 冷却水漏れ
  3. オーバーヒート
  4. ヘッドガスケット抜け
  5. エンジン損傷

という流れで故障が進行しました。

ラジエターは消耗部品であり、特に年数や走行距離が増えた車では突然トラブルが発生することがあります。

定期点検を受けていても100%防げるわけではありません。

だからこそ、

  • 水温計の変化
  • 冷却水の減り
  • 白煙や甘い臭い

など、日常の小さな異変を見逃さないことが重要です。

オーバーヒートは初期対応が非常に大切なので、異常を感じたら早めに点検を受けることをおすすめします。

もし、修理費用が高額になった場合には車を買い替えたほうがお得になることもあります。

「愛車に乗り続けるために高額な修理をするのも愛着ですが、家計や今後のリスクを考えたら『手放す選択』も立派なメンテナンス(対処法)です。廃車手続きもすべて無料で代行してくれるので、一度査定に出してみてから決めても遅くはありません。」

車を少しでも高く売りたい方は、以下の人気サービスもチェックしてみてください。


関連記事

ヘッドガスケットが抜けた時の見極め方|症状チェックと放置リスクを元整備士が解説

水温計が上がったり下がったりする原因はヘッドガスケット抜けだった【実体験】

オーバーヒートの原因がヘッドガスケットだと思ったらラジエターだった!整備士の失敗談

【修理事例】ホンダ レジェンド(KA7)のオーバーヒート!ヘッドガスケット抜けからABSトラブルまでの記録

車のエンジントラブル完全ガイド|症状別の原因と対処法まとめ【元整備士が解説】

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次