私の友人が中古のホンダ・ストリームを購入したところ、納車からわずか3日後にABSランプが点灯しました。
販売店で点検しても原因が分からず、ディーラーで診断した結果、ABSユニット本体の故障と判明。修理費用は約25万円でした。
幸い納車直後だったため販売店が保証対応し、友人の負担はありませんでしたが、「古い車では突然高額修理になることもある」と改めて感じた出来事でした。
ABSランプが突然点灯すると、「このまま走って大丈夫なのか?」「修理代はいくらかかるのか?」と不安になりますよね。
実はABSランプが点灯する原因は、ABSセンサーの汚れや断線のような軽微な故障から、ABSユニット本体の故障までさまざまです。修理費用も数千円で済むケースもあれば、30万円以上かかることもあります。
私は整備士として30年以上、自動車検査員としても数多くのABS故障を見てきました。
この記事では、ABSランプが点灯する原因や修理費用、走行できるのか、車検への影響まで現場経験をもとに詳しく解説します。
ABSランプ(警告灯)とは?役割と点灯する仕組み
ABSランプとは、車のブレーキに搭載されているABS(アンチロック・ブレーキ・システム)に不具合が発生した際、ドライバーに異常を知らせる警告灯です。
ABSは、急ブレーキをかけたときにタイヤがロックして横滑りするのを防ぐため、自動でブレーキの油圧を何十回とコントロールしてくれる装置です。ABSがない時代は、ドライバー自らペダルを踏み直す「ポンピングブレーキ」でコントロールしていましたが、それを機械が自動で行ってくれます。
このランプが点灯している間は、ABSが正常に作動しない可能性が高いため、早急な点検・修理が必要です。
ABSランプが点灯する主な原因と修理費用
ABSランプが点灯した際の修理費用は、故障箇所によって1万円未満で済むケースから30万円以上かかるケースまで様々です。
1. ABSセンサーの汚れ・故障(費用目安:数千円〜2万円)
タイヤ付近に取り付けられている「ABSセンサー」の不具合です。 過去に私が対応した事例では、センサーに泥汚れが付着していただけで、清掃のみ(1万円以下)で直ったこともありました。
ただし、走行中に飛石などで配線が断線するトラブルも多く、その場合はセンサーASSY(全交換)となります。
- 国産車:1箇所あたり 15,000円〜20,000円程度
- 輸入車・高級車:50,000円以上になることも
※ABSセンサーはブレーキパッドのように目視で消耗度が判断できず、「〇年・〇万kmで交換」という明確な寿命基準もありません。何十万km壊れないこともあれば、走行距離が少なくても突然壊れることがあります。
2. ABSユニット(アクチュエーター)の故障(費用目安:20万円〜40万円以上)
ブレーキ油圧を制御する根本の部品で、ABS関連の中で最も高額なパーツです。
- 一般的な国産車:20万円〜40万円程度
- 輸入車・高級車:50万円以上
ABSユニットの分解修理には専門設備と高度な知識が必要なため、ディーラーや一般的な民間工場では「ユニットごとの新品交換」が基本です。また、症例数が多くないため在庫がないことも多く、部品取り寄せや専門業者への依頼で修理完了まで1〜2週間ほどかかる場合があります。
*ABSの修理費用(20万円〜40万円程度)を考えると、そのまま乗り続けるよりも一度売却額を確認してみるのも賢い選択です。特にカーネクストなら、動かない車や古い車でもレッカー代無料で買い取ってくれます。
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3. バッテリー電圧の低下(費用目安:1万円〜3万円)
ABSを制御しているコンピューターは、バッテリーからの電圧に依存しています。そのため、バッテリーが弱って電圧が低下すると、コンピューターが誤作動を起こしてABSランプを点灯させることがあります。
ランプがついたり消えたりを繰り返す場合は、バッテリーの劣化も疑ってみてください。
ABSランプが点灯しても走行できる?
結論から言うと、通常の走行・制動は可能です。
ペダルを踏んだ時に異音や異常な振動がなければ、通常のブレーキ(ABSが効かない状態)は作動します。ただし、雨天時や雪道などの滑りやすい路面で急ブレーキをかけた際、タイヤがロックしてハンドル操作が効かなくなる危険性があるため、慎重な運転が必要です。
【超危険】ブレーキ警告灯も同時に点灯している場合 ABSランプだけでなく、通常の「ブレーキ警告灯(サイドブレーキのマーク)」も同時に点灯している場合は、ブレーキオイル漏れなどで油圧がかからず、ブレーキ自体が効かなくなる恐れがあります。ただちに安全な場所に停車し、JAFやロードサービスを呼んでください。
ABSランプが点灯したまま車検は通る?
絶対に通りません。
私が長年務めていた自動車検査員の経験からも言えますが、近年、国の検査基準は非常に厳格化しています。
「ランプのバルブ(電球)を外して消せば誤魔化せるのでは?」と考える方もたまにいらっしゃいますが、現在は2024年10月からOBD検査(電子判定)が導入されています。車のコンピューターに記録されたエラーコードを直接読み取るため、誤魔化しは一切通用せず即不合格となります。
OBD検査の対象外となる年式の古い車であっても、警告灯の点灯状態チェックで必ず不合格になります。
ABSランプが一瞬点灯して消えた場合は?
「昨日点灯していたのに、今日は消えている」というケースもあります。これは、一時的な配線の接触不良などが原因で、コンピューターが異常信号を検知・記憶したことで起こります。
一度エンジンを切り、再始動して走行しても点滅・点灯しなければ、急を要する事態ではないことが多いです。しかし、コンピューター内部には過去のエラー履歴(ダイアグコード)が残っているため、念のため早めに整備工場で診断機(スキャンツール)を当ててもらうことをおすすめします。
ABSの修理費用をできるだけ安く抑えるコツ
高額になりがちなABSの修理費ですが、以下の工夫で費用を抑えられる可能性があります。
- 信頼できる民間整備工場を探す ディーラーは安心感がありますが、工賃や部品代が定価ベースのため高くなりやすいです。口コミや評判が良い民間の整備工場であれば、技術力が高く柔軟に対応してくれるケースが多いです。
- 「リビルト品(再生部品)」の活用を相談する 新品部品は非常に高額です。保証のない中古パーツは再故障のリスクが高いためおすすめしませんが、分解整備・動作確認がされた「リビルト品」であれば、新品より安く安全に修理できます。
- 相見積もりを取る リビルト品の手配価格や工賃設定、診断料(スキャンツール使用料)の有無は店舗によって異なります。見積書を出してもらい、複数の整備工場で比較してみるのも有効です。
FAQ
Q. ABSランプが点いていても走れますか?
通常のブレーキは効くため走行は可能ですが、ABSが作動しないため急ブレーキ時は非常に危険です。
Q. ABSランプが消えたので修理しなくてもいいですか?
一時的な接触不良でも故障コードが残っている場合があります。一度点検を受けることをおすすめします。
Q. ABSランプが点灯すると車検に通りますか?
通りません。ABSの異常は保安基準に適合しないため、修理が必要です。
まとめ
ABSランプが点灯した場合は、ABSシステムに何らかの異常が発生しているサインです。通常のブレーキは効くことが多いものの、急ブレーキ時にはタイヤがロックしやすくなるため、安全性は大きく低下します。
故障原因はABSセンサーの汚れや断線のような比較的軽微なものから、ABSユニット本体の故障までさまざまで、修理費用も数千円から30万円以上と大きく差があります。
また、ABSランプが点灯したままでは車検に通らず、警告灯が一時的に消えた場合でも故障コードが残っているケースがあります。
ABSランプが点灯したら放置せず、できるだけ早くディーラーや信頼できる整備工場で点検を受けましょう。早期に原因を特定できれば、修理費用を抑えられる可能性もあります。
👉車の修理で高額な費用がかかる場合は、思い切って買い替えを検討するのも一つの方法です。
年式が古い車や走行距離が多い車は、修理を繰り返すよりも買い替えたほうが、結果的に費用を抑えられるケースも少なくありません。
「修理するべきか、それとも買い替えるべきか迷っている」という方は、まず現在の愛車の価値を確認してみるのがおすすめです。
ディーラーで「査定額が付かない」と言われた車や故障車、不動車でも、カーネクストなら0円以上の高価買取。レッカー代や名義変更などの手続き費用も無料なので、まずは無料査定で愛車がいくらになるのか確認してみてはいかがでしょうか。
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