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昔の車検と今の車検の違い|整備内容・費用・安全性を比較【整備歴30年の元整備士が解説】

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私はディーラーで19年、民間整備工場で11年、合計30年間、自動車整備士として数多くの車検整備を行ってきました。

この30年間で車検制度や整備内容は大きく変化しています。

最近では「車検は安ければいい」「最低限通れば十分」という考え方も増えていますが、昔の車検は**「次の車検まで安心して乗れるように整備する」**ことが当たり前でした。

今回は、昔と現在の車検整備の違いや、それぞれのメリット・デメリットについて、30年間の経験をもとに詳しく解説します。

目次

昔の車検は時間にも人員にも余裕があった

私がディーラーへ入社した頃は、現在ほど車検台数は多くありませんでした。

1台の車に3人の整備士が担当することも珍しくなく、

  • エンジン担当
  • フロントブレーキ担当
  • リヤブレーキ担当

というように分担して作業を進めていました。

ベテラン整備士が新人に整備を教えながら作業を行うことも多く、技術を学ぶ環境にも恵まれていました。

昔の車検は整備内容が今よりもはるかに充実していた

現在の車検ではオプション扱いになる作業も、昔は標準整備でした。

例えば、

  • 下回りのスチーム洗浄
  • 下回り防錆塗装

は全車必ず実施していました。

また、現在のような事前見積もり制度もほとんどなく、整備士が必要と判断した整備を実施するのが一般的でした。

ブレーキ整備は毎回オーバーホールが当たり前だった

昔の車検では、安全性を最優先に考え、ブレーキ関係の整備を徹底していました。

具体的には、

  • ブレーキキャリパーのオーバーホール
  • ホイールシリンダーのオーバーホール
  • シールキット・カップキット交換

を車検ごとに実施。

さらに4年ごとの車検では、

  • ブレーキホース交換
  • ブレーキマスターシリンダーのオーバーホール
  • 触媒コンバーター内のペレット交換

まで行っていました。

そのため、現在より交換部品は圧倒的に多かったのです。

昔の車検費用は現在より高額だった

これだけ整備を行っていたため、車検費用も現在より高額でした。

1500ccクラスの普通車でも、

13万円〜15万円程度

が一般的でした。

しかも当時は現在ほど物価が高くありません。

それでも「車検とはそういうもの」という認識があり、高額だからという理由で不満を言うお客様はほとんどいませんでした。

現在の車検は「必要最低限」が主流

現在の車検は、まず事前見積もりを行い、お客様と相談しながら整備内容を決めます。

「できるだけ安く済ませたい」

という希望があれば、

車検に通る最低限の整備

だけを行うケースも少なくありません。

もちろん問題はありませんが、

「今回は通ったものの、次の車検までもつ保証はありません」

という状態になることもあります。

昔は「次の車検まで安心して乗れる整備」が基本でしたが、現在は「予算に合わせた整備」が主流へと変わりました。

部品の耐久性は昔より大幅に向上している

現在の車検で交換部品が少なくなった理由の一つは、自動車部品の品質向上です。

例えばブレーキ関係のゴム部品は、

昔はヒビ割れや劣化が頻繁に見られましたが、

現在では非常に耐久性が高くなっています。

そのため、

  • ブレーキホース交換
  • ブレーキマスターシリンダーのオーバーホール

を一度も経験していない方も多いでしょう。

整備を省略すると高額修理につながることもある

ただし、「壊れていないから整備しない」が必ずしも正しいとは限りません。

例えばブレーキキャリパーを長年オーバーホールしないと、

内部にサビが発生し、

  • ブレーキの引きずり
  • ブレーキパッドの異常摩耗
  • ディスクローター摩耗
  • ハブベアリング損傷

などを引き起こす可能性があります。

ここまで悪化すると、

  • キャリパー交換
  • ディスクローター交換
  • ハブベアリング交換

などが必要となり、

修理費用が10万円〜20万円以上になるケースも珍しくありません。

さらに、ブレーキトラブルは事故にも直結するため、安全面でも注意が必要です。

エンジン整備も大きく変化した

昔の車検では、

  • LLC(冷却水)交換
  • ディストリビューターのポイント交換
  • タペット調整

なども一般的な整備内容でした。

特にLLCは、

  • 初回車検:3年
  • 以降:2年ごと

に交換するのが普通でした。

しかし現在ではスーパーLLCが採用されている車がほとんどで、

車種によっては7〜10年間交換不要となっています。

そのため、交換時期でないのにLLC交換を勧められた場合は、必ずしも実施する必要はありません。

下回り防錆は使用環境で判断しよう

下回り洗浄や防錆塗装については、

現在ではオプション扱いになることが多くなりました。

しかし、

  • 雪国
  • 海岸沿い
  • 融雪剤を使用する地域

では、下回りが非常にサビやすくなります。

このような地域では、

スチーム洗浄と防錆塗装を定期的に行うことで、車を長く維持できます。

OBD検査の導入で車検は新たな時代へ

昔より整備項目は減った一方で、

現在は電子制御化が進み、

OBD検査など新しい点検項目が追加されました。

最近の車はコンピューター制御が中心となっているため、

高度な診断機器が必要になるケースも増えています。

ディーラーでは対応できても、小規模な整備工場では設備投資が大きな負担になることもあります。

整備士不足で予約が取りにくい時代に

近年は整備士不足が深刻化しており、

オイル交換でさえ1か月待ちという整備工場も珍しくありません。

そのため、

  • エアクリーナー交換
  • ワイパー交換
  • バッテリー交換

など比較的簡単な整備は、自分で行うことで整備費用を抑えることもできます。

まとめ|車検は「通すこと」より「安全に乗り続けること」が大切

昔の車検と現在の車検では、整備内容や考え方が大きく変化しました。

昔は「次回の車検まで安心して乗れる整備」が基本でしたが、現在はユーザーの予算や希望に合わせた「必要最低限の整備」が主流になっています。

一方で、車そのものの耐久性は昔より大きく向上し、交換部品が減ったことも事実です。

しかし、車検はあくまでその時点で保安基準に適合しているかを確認する制度であり、「車検を受けたから次の車検まで故障しない」という保証ではありません。

愛車を長く、安全に乗り続けるためには、日頃から定期的な点検とメンテナンスを心掛けることが何より重要です。

古い車や走行距離の多い車は買い替えも検討

*車検は古い車ほど整備費用が高くつくのは仕方が無いことです。しかし、整備を完璧にしたからといって古い車の場合はこれから後絶対に壊れない、ということではありません。もし、車検時の見積もりが20万円以上かかってしまったら車を買い替えることもひとつの選択肢となります。

10年以上経過した車の場合は、下取りに出してもいくらにもなりません。ましてや、車のどこかに故障などがあった場合には車の価値はほとんどなくて査定価格も0円の場合がほとんでです。

しかし、カーネクストならば故障した車、廃車するような車でも高額で買い取ってくれることもあるので、まずは現在の車の価値がどれくらいあるかを試してみてはいかがでしょうか。

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*修理費用が高額になる場合は、カーネクスト の買取サービスを利用するという選択肢もあります。


廃車するほどの車でも無いがそろそろ車を買い替えてもいいかな、と迷っている方は故障車は修理と売却どっちがお得?おすすめ車買取サービス3社を徹底比較【元整備士が比較】の記事を参考にしてください。


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この記事を書いた人

ガレージノート管理人
元自動車整備士(経験約30年)

ディーラーで19年、民間整備工場で約11年勤務。
自動車整備士国家検定2級。トヨタ検定1級。

エンジン不調・異音・足回りトラブルなど多数の診断・修理を経験。

このブログでは、実体験をもとに初心者でも分かるように解説しています。

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