「エンジンをかけようとしたらガガガと音がして始動できない…」
突然このような症状が出ると焦ってしまいますよね。
車のエンジンがかからない原因は数多くありますが、「ガガガ」「ガー」「ギー」といった異音が出ている場合は、バッテリーやセルモーター(スターターモーター)に問題が発生しているケースが少なくありません。
私は整備士として長年働いていましたが、この症状で入庫する車は意外と多く、そのまま放置した結果、外出先で完全にエンジンがかからなくなったケースも見てきました。
この記事では、エンジン始動時に発生する「ガガガ」という異音の原因や対処法、修理費用の目安まで詳しく解説します。
「ガガガ」と異音がしてエンジンがかからない原因
エンジン始動時の異音は、音の種類によってある程度原因を絞り込むことができます。
特に「ガガガ」という音は、セルモーターやバッテリーに関係していることが多いです。
バッテリー電圧の低下
最も多い原因はバッテリーの劣化です。
セルモーターは大きな電流を必要としますが、バッテリーが弱ると十分な電力を供給できません。
その結果、
・セルモーターが正常に回らない
・リレーが断続的に作動する
・ガガガという異音が発生する
といった症状が現れます。
特に以下に当てはまる場合はバッテリーを疑いましょう。
- ヘッドライトが暗い
- パワーウインドウの動きが遅い
- 最近バッテリー交換をしていない
- 寒い朝だけ症状が出る
バッテリーのトラブルを未然に防ぐ為にはバッテリー充電器がおすすめです。充電器について詳しい記事はこちらです。→車のバッテリー充電器おすすめ|上がり防止&緊急時に役立つ必須アイテム

又、突然のバッテリー上がりでもジャンプスターターがあればJAFなど呼ぶこともなく、自分で対処できます。
ジャンプスターターについて詳しい記事はこちらです。→車のジャンプスターターおすすめ5選|バッテリー上がりでも1人でエンジン始動できる

セルモーターの故障
セルモーター内部にはモーターやギヤ、マグネットスイッチなどの部品があります。
長年使用していると内部部品が摩耗し、正常に作動できなくなります。
セルモーター故障の初期症状として、
- ガガガという音がする
- 何回かキーを回すとかかる
- 時々セルが回らない
といった症状が現れることがあります。
そのまま使用していると、ある日突然まったく始動できなくなることも珍しくありません。
バッテリー端子の接触不良
見落とされがちですが、バッテリー端子の緩みや腐食も原因になります。
電圧はあるのに大電流が流れず、セルモーターが正常に作動できません。
特に長期間交換していない車や、雪国で使用されている車では端子の腐食が発生しやすくなります。
音の違いでわかる故障箇所
「カチッ、ガガガ」
スターターリレーは作動しているものの、セルモーターが十分に回転できていない状態です。
バッテリー劣化の可能性が高くなります。
「ガガガガガ」と連続音
セルモーターのマグネットスイッチが断続的に作動している状態です。
こちらもバッテリー電圧不足で発生するケースが非常に多いです。
「ガッ、ガッ、ガッ」
セルモーターの回転力が極端に弱くなっています。
バッテリー上がり寸前の可能性があります。
「ギー」「ガー」という金属音
セルモーター内部のピニオンギヤやリングギヤの摩耗が疑われます。
この場合はセルモーター交換が必要になることが多いです。
エンジンがかかった後に「ガー」と異音がする場合
実は整備工場でよく見るのがこの症状です。
通常、エンジンが始動するとセルモーターはすぐに切り離されます。
しかしセルモーター内部のピニオンギヤの戻りが悪くなると、エンジン始動後もしばらくギヤが噛み合ったままになります。
すると、
「ガーッ」
「ギーッ」
という異音が数秒間発生します。
この段階ではまだ始動できることが多いですが、セルモーター寿命が近いサインです。
自分でできる応急処置
バッテリー電圧を確認する
テスターがある場合は測定してみましょう。
- 12.6V前後:正常
- 12.0V以下:要注意
- 11V台:かなり弱っている
ブースターケーブルで始動する
他車から電源を供給してエンジンがかかれば、バッテリー不良の可能性が高いです。
バッテリー端子を点検する
端子の緩みや白い粉状の腐食がないか確認します。
アイドリングストップ車はセルモーターへの負担が大きい
アイドリングストップ車は停車するたびにエンジンを停止・再始動します。
そのため通常車よりもセルモーターやバッテリーの使用回数が大幅に増えます。
メーカー側も専用品を採用していますが、整備現場ではアイドリングストップ車のセルモーターやバッテリー交換を経験する機会が増えているのも事実です。
短距離走行が多い方やバッテリー寿命を重視する方は、アイドリングストップをOFFにして使用するのも一つの選択肢でしょう。
修理費用の目安
故障箇所によって費用は異なります。
| 故障箇所 | 修理費用目安 |
|---|---|
| バッテリー交換 | 1万円~4万円 |
| セルモーター交換(リビルト) | 3万円~8万円 |
| セルモーター新品交換 | 5万円~15万円 |
| バッテリー端子修理 | 数千円程度 |
車種によって大きく変わるため、実際には見積もりを取るのがおすすめです。
Q&A
Q. ガガガと音がするだけでエンジンは壊れているのでしょうか?
必ずしもエンジン本体の故障ではありません。
多くの場合はバッテリーやセルモーターなど始動装置の不具合です。
Q. ガガガ音がしても何回かやるとかかります。放置して大丈夫ですか?
おすすめできません。
症状が進行すると完全に始動できなくなり、レッカー搬送が必要になることがあります。
Q. セルモーターは何万kmくらいで故障しますか?
車種や使用環境によりますが、10万km〜20万km以上使用できることが多いです。
ただし短距離走行や頻繁な再始動が多い車は寿命が短くなる傾向があります。
Q. バッテリーとセルモーターの見分け方はありますか?
ブースターケーブルでエンジンがかかればバッテリー不良の可能性が高くなります。
かからない場合はセルモーターやその他の故障も疑われます。
まとめ
エンジン始動時の「ガガガ」という異音は、バッテリーの劣化やセルモーター故障の前兆であることが少なくありません。
特に、
- エンジンがかからない
- 時々始動できない
- 始動後にガーという音がする
このような症状がある場合は早めの点検がおすすめです。
もし車齢が古く走行距離も10万kmを大きく超えている場合は、修理費と車両価値を比較しながら乗り換えも検討してみましょう。
古い車でも買取専門店では思わぬ査定額が付くことがありますので、修理前に査定を受けてみるのも一つの方法です。
